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内窓は大規模修繕を待つべき?マンションで先に施工した実例

内窓は大規模修繕を待つべき?マンションで先に施工した実例

内窓はマンションの大規模修繕を待つべき?先に施工した実例と判断軸

執筆: 株式会社リフォームダイレクト 代表 小笠原 功二(創業28年・施工実績7,000件超(自社集計・2026年8月時点)。見積もりから補助金申請・施工まで一貫対応)
作成日: 2026年8月31日 最終更新日: 2026年8月31日(本記事の制度・金額は2026年8月時点の情報です)|読了時間: 約10分|出典・参照は記事末尾に記載

マンションで窓の寒さや暑さが気になっているとき、頭をよぎるのが「もうすぐ大規模修繕があるから、そのときに一緒にやってもらえるのではないか」という考えです。実際、修繕の計画に窓の断熱が入っていれば、それを待つという判断はあり得ます。

ただ、修繕の内容は管理組合の計画によって決まります。窓の断熱が議題にすら上がらないまま、次の修繕まで十数年空くということも起こります。

こんにちは。東京都多摩市と世田谷区を拠点に、窓と水回りの断熱に特化した株式会社リフォームダイレクトです。この記事では、日野市のマンションで「修繕を待たずに自分の住戸だけ先に施工する」と判断されたお客様の実例をもとに、待つ場合と先に進める場合の違いを整理します。

内窓はマンションの大規模修繕を待つべきですか?

待つ価値があるのは、修繕の計画に窓の断熱が入っている場合です。入っていないのであれば、待っても窓の状況は変わりません。まずは長期修繕計画に何が含まれているかを確認するところから始めてください。

大規模修繕でよく行われるのは、外壁の補修や防水、鉄部の塗装、給排水管の更新といった建物の維持に関わる工事です。窓の断熱改修が当然に含まれるわけではありません。

判断の手順(4ステップ)

まずここ

1

長期修繕計画の確認

窓の断熱が計画に入っているか

2

実施時期の確認

入っていれば何年後の予定か

3

いまの困りごとの整理

その年数を待てる内容か

4

制度の期限の確認

使える補助制度の受付状況

※長期修繕計画は管理組合が保管しています。閲覧の方法は管理会社にご確認ください。

窓まわりの工事が計画に載っている場合でも、内容の確認が要ります。「サッシのシール打ち替え」のように、雨仕舞いを目的とした補修であれば、断熱性が上がるわけではないためです。断熱を目的とした改修なのか、劣化を止めるための補修なのかで、待つ意味がまったく違ってきます。

順序としては、計画を確認してから考えるのが確実です。「たぶん修繕でやってくれるだろう」という前提で待つと、いざ計画書を見たときに窓が入っていなかった、ということが起こります。

長期修繕計画は、管理組合が保管している書類です。総会の資料に含まれていることも、管理会社に依頼すると閲覧できることもあります。書類の名称や保管の仕方はマンションによって違うため、まずは管理会社に「長期修繕計画を見たい」とお伝えいただくのが早道です。

確認するときは、工事の項目だけでなく実施予定の年度も一緒に見てください。項目に「サッシ改修」といった記載があっても、それが十数年後の予定であれば、いま感じている暑さや寒さの解決にはなりません。

もうひとつ考えておきたいのが、待つ年数です。仮に窓の断熱が計画に入っていたとしても、実施が5年後なのか10年後なのかで判断は変わります。その間ずっと夏の暑さや冬の底冷えを我慢し続けることになるためです。

大規模修繕で窓の断熱まで行われるのですか?

管理組合の計画次第です。当社が施工した日野市のマンションでは、内窓や断熱玄関が議題になることを期待されていましたが、その修繕では対象になりませんでした。結果として、住戸単独での施工を選ばれています。

このお客様は以前から窓の断熱化に関心をお持ちでした。マンション全体の大規模修繕の話が出てきたときに、内窓や断熱仕様の玄関ドアも議題に上がるのではないかと期待されていたそうです。

ところが、その回の修繕では窓の断熱は対象になりませんでした。そこで「それなら自分の部屋だけ先に窓断熱をしよう」と決断され、ホームページからお問い合わせをくださいました。

こうしたケースは珍しくありません。建物全体の工事は、居住者全体の合意と予算のなかで優先順位が決まります。雨漏りを防ぐ防水や外壁の補修が先に来るのは自然なことで、断熱は後回しになりやすい項目です。

断熱は、雨漏りのように目に見える不具合として現れにくい項目でもあります。「暑い」「寒い」は住んでいる方それぞれの感じ方で、建物の劣化として数字に出るものではありません。合意形成の場で優先順位が上がりにくいのは、こうした事情もあります。

また、外側の窓を交換する工事は共用部分に関わるため、住戸ごとの判断では進められないのが一般的です。その点、内窓はいまある窓の内側に新しい窓を取り付ける工事なので、住戸のなかで完結します。ここが「先にできる」理由になります。

内窓の仕組みについては窓断熱リフォームの解説ページにまとめています。夏の暑さ対策としての考え方は夏の暑さ対策・冷房効率のページをご覧ください。

先に施工した実例ではどうなりましたか?

日野市のマンションでは、東向きのルーフバルコニーに面した大きな窓にLIXILインプラスを設置しました。工期は1日、工事総額は約53万円で、補助金は約33万円を申請予定です。施工直後から変化を感じていただけました。

日野市の実例|住戸単独で施工した内窓

項目内容
施工地域・住宅種別東京都日野市・マンション(K様邸)
お悩み東向きの大きな窓から入る夏の強い日差し・暑さ・冷房の効き
窓の条件東向きルーフバルコニーに面した大きな窓
商品LIXIL インプラス
ガラス・カラーLow-E複層ガラス グリーン/プレシャスホワイト
工期1日
工事総額約53万円
補助金約33万円を申請予定(先進的窓リノベ2026・クール・ネット東京)
※金額は当該工事の実績値です。補助金は申請予定額であり、交付が確定した金額ではありません。

この住まいの窓は、東向きのルーフバルコニーに面した大きな窓でした。朝から日差しが入り、夏は室温が上がりやすく、冷房の効きにも影響していたそうです。

大きな窓は、その分だけ外の環境の影響を受けます。東向きであれば朝から昼にかけて日差しが入り、室温が上がったころに冷房が働き始めることになります。冷房の効きが悪いと感じる背景に、窓からの熱の出入りがあることは少なくありません。

選んだガラスはLow-E複層ガラスのグリーンです。日差しの影響を抑える方向の仕様で、夏の暑さが悩みだった今回の条件に合わせました。カラーはプレシャスホワイトで、室内の印象を重くしない色を選んでいます。

施工直後から「日差しがやわらいだように感じる」「音も静かになった」というお声をいただきました。窓を二重にすると、熱だけでなく音の伝わり方も変わります。効果の感じ方には個人差がありますが、この住まいでは当日のうちに違いを感じていただけました。

この住まいで印象的だったのは、ご相談のきっかけです。「大規模修繕でやってくれるはず」という期待が外れたあと、それなら自分で、と切り替えられました。建物全体の判断を待つのではなく、自分の暮らしの困りごととして扱い直した、ということだと思います。

工期は1日です。マンションの住戸内で完結し、外壁や既存のサッシを外す作業もありません。大きな解体を伴わないため、住みながらの施工がしやすい工事です。

この施工の詳細は日野市マンションの内窓施工事例でご覧いただけます。

待つ場合と先に進める場合、何が違いますか?

違いは三つあります。困りごとが解消する時期、使える補助制度の受付状況、そして費用の負担の仕方です。どれが重いかはご家庭によって異なるため、並べて比べたうえで決めるのが現実的です。

二つの選択肢の比較

修繕を待つ場合

計画に窓の断熱が入っていれば、負担が抑えられる可能性がある

実施時期は管理組合の計画に従う

それまでの夏と冬は現状のまま過ごす

そのときに使える補助制度は、今と同じとはかぎらない

先に施工する場合

住戸単独で進められ、時期を自分で決められる

実例では工期1日、総額約53万円・補助約33万円申請予定

施工した年から効果を感じられる

現在受付中の制度を使える

※どちらが正しいという話ではありません。長期修繕計画の内容と、いまの困りごとの切実さで判断が変わります。

補助制度の受付状況は、無視できない要素です。国の先進的窓リノベ2026事業は、申請が遅くとも2026年12月31日までと案内されています。予算に対する補助金申請額の割合は18%(2026年8月18日午前0時時点・公式表記)で、予算の消化により受付が終了する可能性があります。

制度は年度ごとに設計が変わります。金額や対象工事が広がることもあれば、狭まることもあります。「次の年度でも同じように使えるだろう」という前提は、置かないほうが安全です。実例でも、市の予算が早い時期に終了していたために、国と東京都の制度を軸に組み直した住まいがありました。

東京都のクール・ネット東京が窓口となる「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」も、令和8年度から令和9年度までの申請が予定されている制度です。数年待つという判断をする場合、そのときに同じ内容の制度があるかどうかは分かりません。

もうひとつ、暮らしの時間という観点もあります。夏の暑さも冬の底冷えも、毎年やってきます。仮に5年待つとすれば、夏を5回、冬を5回そのまま過ごすということです。工事の費用を年数で割って考えると、判断の見え方が変わることがあります。

一方で、費用の負担の仕方も考える必要があります。住戸単独で施工すれば、その費用はご自身の負担です。修繕で行われる場合は修繕積立金から支出されることが多く、負担の見え方が変わります。ただしこれも、計画に入っていればの話です。

先に施工すると、あとの修繕で無駄になりませんか?

内窓は室内側に取り付けるものなので、外壁や外側のサッシに関わる工事とは範囲が異なります。ただし、将来の修繕で外側の窓を交換する計画があるかどうかは、事前に確認しておいたほうが安心です。

気にされる方が多いのが、この点です。せっかく内窓を入れたのに、数年後の修繕で外側の窓が交換されて二度手間にならないか、というご心配です。

内窓の工事は、いまある窓の内側に新しい窓枠を固定するものです。外壁を壊したり、既存のサッシを取り外したりはしません。逆にいえば、外側の窓に対して行われる工事とは別の場所に手を入れていることになります。

とはいえ、外側の窓を交換する計画がある場合は、工事の進め方に影響することがあります。長期修繕計画を確認する際に、外側のサッシについての記載があるかどうかもあわせて見ておくと安心です。判断に迷う場合は、管理会社に確認していただくのが確実です。

実務でも、外側のサッシ交換と内窓を両方行った住まいというのは多くありません。外側の窓を交換する工事は費用も規模も大きく、大規模修繕のなかでも重い項目になるためです。計画に入っていないのであれば、当面は内窓で対応するという判断が現実的です。

もうひとつ、管理規約と使用細則の確認もお願いしています。マンションによっては、室内の工事についても届出を求めているところがあります。着工の直前になって手続きが必要と分かると、日程を組み直すことになります。

判断に迷ったら、何から確認すればいいですか?

長期修繕計画、管理規約と使用細則、そして使えそうな制度の受付状況の三つです。この三つがそろえば、待つか進めるかの判断材料としては十分です。ここまでの整理は当社でもお手伝いしています。

お問い合わせの段階では、書類がそろっていなくても構いません。「マンションで、何階の東向き、窓は何箇所くらい」という情報があれば、工事の内容と補助金の見込みについて概算のご案内はできます。

あわせてお伝えしているのが、窓ごとに優先順位をつけるという考え方です。すべての窓を一度に施工しなくても、いちばん影響の大きい窓から始めるという進め方があります。工事の規模を抑えつつ、体感の変化は得やすい方法です。

当社は見積もりから補助金の申請、施工、その後のご相談まで同じ担当者が対応します。制度の要件整理や、管理組合への確認事項の洗い出しについても、途中で担当が変わらないままお話を進められます。

ご相談の際に多いのは「一部屋だけでも意味があるのか」というご質問です。日野市の実例は、東向きの大きな窓という、いちばん影響の大きい場所から手をつけたケースでした。困りごとの原因になっている窓を優先すると、工事のあとに違いを感じやすくなります。

日野市の実例のように、建物全体の話を待たずにご自身の住まいから始めるという選択は、決して珍しいものではありません。窓の写真だけ、あるいは「修繕を待つべきか」というご相談だけでも構いません。

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マンションの内窓と大規模修繕でよくいただく質問は?

多いのは修繕を待つべきかの判断、住戸単独でできるかどうか、工期、そして補助金についてのご質問です。管理組合の計画で変わる項目は、書類を確認したうえでご案内します。

大規模修繕で内窓も付けてもらえますか?

管理組合の計画によります。日野市のマンションでは、内窓や断熱玄関が議題になることを期待されていましたが、その回の修繕では対象になりませんでした。まずは長期修繕計画に窓の断熱が含まれているかをご確認ください。

住戸だけ先に内窓を入れても大丈夫ですか?

内窓は既存の窓の内側に取り付ける工事で、住戸の中で完結します。日野市のマンションでも住戸単独で施工しました。ただし管理規約や使用細則で室内工事の届出を求めている場合があるため、着工前の確認をおすすめします。

工期はどのくらいかかりますか?

日野市のマンションでは1日で完了しました。外壁や既存のサッシを外す作業がないため、大きな解体を伴いません。窓の数やサイズ、現場の条件によって変わります。

先に施工すると補助金は使えますか?

日野市の実例では、先進的窓リノベ2026事業とクール・ネット東京の制度で約33万円を申請予定としました。ただし要件と審査があり、受給を保証するものではありません。国の制度は申請が遅くとも2026年12月31日までと案内されています。

数年後の修繕まで待ったほうが得ですか?

長期修繕計画に窓の断熱が入っていて、実施時期が近ければ待つ判断もあり得ます。入っていない場合は、待っても窓の状況は変わりません。またそのときに現在と同じ補助制度があるとはかぎらない点も考慮が必要です。

出典: 先進的窓リノベ2026事業(公式) / クール・ネット東京 断熱・太陽光住宅普及拡大事業(制度内容・予算状況は2026年8月18日時点)